障害で計算が不得意な児童生徒はダメなの?
- 家庭教師のMIC
- 2020年2月4日
- 読了時間: 2分
アスペルガー症候群や学習障害、あるいは発育遅延の児童生徒に多く見られる特徴として、引き算ができない、ということがあります。
それはなぜか、というと、非常に単純で、元々人間の脳は足し算はできても引き算はできないからです。引き算をしているときの思考をじっくり考えてみてください。必ず足し算の考え方でやっています。
それと、どうも計算能力というのは、脳がある一定まで発育し、論理的思考に強くならないと、中々できないようです(その一方で子供のころの感受性を失ってしまう)。突然数学に強くなる生徒を何度も見てきました。
忘れてならないのは、脳も体のその他の部位と同じように、各人によって成長速度が異なるということです。ですので、同じように努力しても、できる児童生徒もできない児童生徒も当然ながらいるのです。むしろロボットみたいに全員同じよう成長し、同じような思考になった方が怖いです。
ですので、お子さんの成長に関しては、「待つ」ということも大切かと思います。また、主要5教科だけに捉われないことも大切です。現在AIの発達によって、既存の労働環境が変わりつつありますが、多くの識者が指摘するのは、AIが不得意な非論理的な感情の分野の仕事は残り続けるということです。つまり、芸術に触れ、創作することは、非常に大切なのです。
「だまし絵」で有名なエッシャーは、理系の家庭に生まれながら、学校教育では落ちこぼれだったと述回しています。しかし自称「数学者」。緻密にコンパスや定規を駆使して一流の版画家になりました(版画というところにも驚きなのですが)。もともと両親の希望は建築方面だったそうですが、大学で出会った教員から版画を勧められて進路変更したのだそうです。
結局、現状の日本の教育の慣習が変なわけです。一律に12歳、15歳、18歳でふるいにかけられて、人生の選択肢が狭められてしまっていますから。欧米では飛び級も留年も当たり前で、そこに公費を投入することは惜しんでいません。
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