突然の新型コロナウイルス休みですべきこと
- 家庭教師のMIC
- 2020年3月5日
- 読了時間: 4分
更新日:2020年3月7日
突然学校が休校になってしまいました。でも学童や保育園は空いていますし、学校も所によっては開放されています。全く意味がない休み、どころか児童生徒さんが様々な場所に移動するので、ウイルス感染、というよりもウイルス拡散のリスクは格段に上がったように思います。
親御さんはウイルスよりも、学力低下を心配なさっていると思います。あまりにも突然の休みだったので、学校の先生も課題を準備するひまさえありませんでした。長期休暇でどのように学習させるか、ということは、親御さんにとって難問です。
私も毎日時間を決めて、学習をすることには非常に賛成です。
ですが、学習するには塾に行かなければならない、と考えてしまう現在の社会状況ですが、自宅で学習する習慣を身に着け、そのために環境を整えてさせてはいかがでしょう。
さらにどうせなら、開き直って異常事態だからこそできることをやってみませんか。
お薦めは、
①読書をする。
②お子さん自身のテリトリーの掃除習慣を身に着ける。
③家事のお手伝いをする(けれど、親御さんの手間が増える可能性も…)
④テレビのドキュメンタリーや映画を見る(NHKスペシャルは、ポテチを食べつつのほほんとしながら、最先端の文系・理系の科学を学べます)。
⑤工作や絵画、植物栽培をしてみる(けれど、親御さんの手間が増える可能性も…)
それに、意外かもしれませんが、
⑥ゲームをする。
例えば「桃太郎電鉄」で地理を覚えた、とか「信長の野望」や「三国志」、「大航海時代」で歴史や古典、漢文を覚えた、という人も多いです。また、以前教えていた高校生から聞いた話ですと、「頭のいい人は、『ぷよぷよクエスト』をやる」そうです(ニンマリ)。
また、
⑦国会中継を見てみる。
というのも、社会(公民)の学習になる「かも」しれません。
ただし、オトナの詭弁を覚えてしまい、親御さんに問い詰められたお子さんが、「記憶にございません」とか「回答を控えさせていただきます」と答えてしまうようになる危険性もあります。
冗談はさておき、
今回の突然の休みは、親御さんにとって、本当に不安と負担が尽きないものです(コロナウイルスよりも)。
そこで、思い切って発想転換して、これをまたとない機会として、お子さんに創造性を養う時間を過ごしてもらおう、と考えてみませんか。
これを機に、親御さんの得意分野をお子さんにも一緒にやってもらうのもいいかもしれません。
こんなことをお勧めするのにも、理由があります。
もともと、学校で習う教科(科学)は、生きるうえでの技術から生まれたものです(技術→科学)。その後、デカルトという哲学者らによって、科学から生まれた科学も真である、という考え方が生まれました(科学→科学)。これにより、現在では科学を学んでから技術に応用するという考え方が主流になっています(科学→技術)。 ですが、科学ばかり学んでいると、技術にどう応用すればよいのか、分からなくなってしまいます(いわゆる「頭でっかち」)。もともとは、「技術(体験)→科学」の方が先にあった知性です。科学ばかり学んでいても、中々「科学→技術」には結び付きません。ですので、お子さんには様々な体験をしてもらった方がよいです。
それでも料理をしたり、絵を描いたりすることが、学校の学習とどう関係するの?と思われるかもしれません。しかし、実は非常に関係します。
例えば和食…というより日本での料理の歴史は、鎌倉時代に曹洞宗の開祖の道元が中国に修行留学に行った際に学んで持ち込んだことに始まります。それまでは、日本には「料理」という概念はありませんでした。ルネサンス期のレオナルド・ダ・ヴィンチは、パスタ製造機を開発しパスタ料理店を開いていました。ちなみにイタリアのパスタが有名なのは、地中海の気候がパスタの乾燥に適しているからだそうです。
近代絵画の歴史は、産業革命によって写真が現れたことや、フロイトらの深層心理の研究が始まったことを受けて、それまでの閉鎖的な芸術界への反抗という、自由を求める運動でもありました。だからこそ、ヒトラーのナチスドイツは、ピカソらの印象派以降の抽象絵画を「退廃芸術」として排撃しました。
こういう風に説明をされると、どうでしょう。歴史や地理の教科書を開いてみたくなりませんか。さらにそこから新たに物事がひらめいたりしませんか。
実は学校で習うことと身近な物事は、実際には非常に関係しています。ですので、身近な物事をこなしておいた方が、学校で習った物事をこれからの人生に生かせる可能性が高いです。
この突然の長期休暇に対して、私としては、何より親御さんの負担(特に心理的な)を減らしたいです。
なんとか、親御さんが安心しつつも、お子さんも創造的な時間を過ごせるように、私も模索してみます。
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