私立の過去入試問題集のやり方
- 家庭教師のMIC
- 2023年1月16日
- 読了時間: 3分
今月末に私立高校の一般入試が迫っています。受験する高校生は冬休みから過去入試問題集(過去問)に取り組み始めていると思います。
過去問に取り組む目的は、入試問題の出題形式に慣れておくことです。それぞれの学校が作成する入試問題は、それぞれの特色を持っています。ですから、過去問に取り組んでいると、受験する学校の受験問題の出題形式をあらかじめ念頭に置くことができるので、問題を比較的速く解けるようになり、受験時の緊張も和らげることができるでしょう。
過去問を解く時には、必ず時間を計って、まずは試験時間内で解いてみましょう。その際に、順番通りに問題を解いていく必要はありません。この時期になると、見切りをつけて解けそうにない問題には取り組まない技術を身に付ける必要があります。時間内で解ける問題を解く練習をまずはして、その時点での採点をしてみましょう。
ただし、採点後には必ず解説を見ながら見直しをしてみて下さい。その際に、捨てた問題の解説も必ず見て、解法に沿って問題を解いてみて下さい。そうすれば、本番の試験で解ける問題も増えていきます。
過去問を1年分解いてみたら、次からは設問の時間配分を決めてください。また、試験問題自体も大問の順番に従って解く必要はありません。例えば国語の問題で、漢字が最後に出題されると分かっていれば、素早く解けて確実に点数が取れる漢字から取り組んだ方が無難です。

ただし、次のことは忘れないでください。
①学校の授業は最も効率の良い受験勉強
この時期になると、学校の授業はどうでもいいと思ってしまう生徒がいます。しかし、ほとんどの学校では1月でようやく指導内容が終わります。つまり、まだ未習分野が残っています。
また、指導内容が終わった後に学校で行う試験対策のプリント類も必ず取り組むようにしてください。塾があるから、とか、他の問題集を買ったから、と言って、これらに取り組まないのは、時間と労力の無駄が多くなるだけです。
②過去問で満点を取ることには意味がない
過去問に取り組んだら、全ての問題を解説を見ながら見直し、解法を知る必要はあります。しかし、気が知れないほど過去問を繰り返して解いて満点を目指す必要はありません。
その理由は第一に、過去問と同じ問題は絶対に出題されないからです。同じ「傾向」の問題は出題されるかもしれません。しかし、全く同じ問題は絶対に出ません。下手に過去問の解法ばかり暗記していると、先入観にとらわれて、別の問題が解けなくなる可能性さえあります。
また、私立高校の問題の中には恐ろしく難解な問題群があることがあります。宮城県ではU高校の数学がそうです。あれを全部解ける必要は全くありません。解ける問題を解き、解けない問題は捨てる判断が大切になります。

少子化が進んで高校受験の合格倍率はどんどん下がっているのに、どうも中学生の高校受験に対するプレッシャーは高まってばかりいるような気がします。
ふと思ったのは、もしかすると合格倍率が低いからこそ、不合格が珍しくなるため、受験生は追われるような不安感に襲われているのかな、ということです。
別に不合格になったからと言って、死ぬわけではありません。大体人生100年時代と言われているのに、15歳で人生が決まるわけがありません。高校受験は人生の通過点の1つに過ぎません。
ですから、やるべきことをやって、攻めの姿勢で受験に臨んで欲しいです。「落ちたらどうしよう」という消極的な姿勢で受験には望まないで欲しいです。
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