発達障害が増えるわけ①︙医学の発達
- 家庭教師のMIC
- 6月1日
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近年発達障害について多く耳にするばかりでなく、実際に発達障害あるいは発達障害のグレーと診断される人が増えています。
こう聞くと、なにか人類が大きく変化してしまい、世の中がおかしくなってしまった気がしてしまいがちです。
しかし、「発達障害の増加」の最大の原因は、「発達障害を持っている人が増えた」というよりも、「発達障害と診断される人が増えた」あるいは「発達障害と認識する人が増えた」、さらには「発達障害とレッテル張りされる人が増えた」ことによります。
そもそも発達障害に関する医学は、まだまだ発展途上です。発達障害を含めて脳について分からないことはまだまだ沢山あります。そのため、日々進歩する医学により、発達障害についての研究が進むにつれて、発達障害と診断される人も増えていきます。
つまり、以前は「変わった人」とだけ見なされていた人が、現在は発達障害と診断されるることも往々にしてあります。そもそも昔は発達障害の概念はほとんど知られておらず、発達障害の児童生徒のいわゆる「問題行動」は、全て家庭の「しつけ」に原因を求める傾向がありました。
簡単にまとめると、医学の発達により発達障害についての解明が進むにつれて、発達障害と診断される人が増えている、ということです。
また、発達障害の概念が広く知られるようになったことで、医師の診察を受ける人も増加したため、当然に発達障害の診断を受ける人も増えています。
ただし懸念すべきは、集団にうまく馴染めなかったり、「ふつう」と見なされることが中々できない人を、「発達障害」とレッテル張りする風潮も同時に広まっていることです。
ある人が発達障害であるかどうかは、外見だけでは判断できません。大きなストレスにさらされると、誰しもが発達障害の人と同様の行動をとり始めるように、集団に馴染めなかったり、「ふつう」ができないのには様々な理由があります。
専門家による診察や検査をいくつも経て、初めて発達障害は診断されます。素人が発達障害の概念を安易にもてあそぶのは、いじめや差別の原因となり、時には人命に関わるので、危険でしょう。
私自身も、発達障害の概念を誰かに安易に当てはめないように気を付けたいと思います。

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