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書き間違えをぐちゃぐちゃに消す児童生徒の特徴

  • 執筆者の写真: 家庭教師のMIC
    家庭教師のMIC
  • 2020年11月16日
  • 読了時間: 3分

文章を読むのを極度に嫌う児童生徒がいます。


それは必ずしも「努力」の問題とは限りません。文字がたくさん並んでいるだけで、非常にストレスを感じてしまう児童生徒もいるようです。


そうした児童生徒に共通の特徴は、書き間違えた部分を消しゴムで消さずに、鉛筆でぐちゃぐちゃっと消そうとすることです。その結果、さらにぐちゃぐちゃにストレスを感じ、イライラしています。



どうも、ADHD(注意欠陥多動性障害)やHSC(極度に繊細な子供)の傾向が関係しているようです。


ただし、ADHDにしろHSCにしろ、まだ解明されていない部分の多い概念ですし、さらに個々人によってその傾向の強さは違います。ですので、これらの概念でレッテル張りして児童生徒を見るのも危険です。私は発達障害やHSCの概念は、参照すべきと考えていても、当てはめることには躊躇しています。


なので、ミスをするとぐちゃぐちゃにしないと気が済まない児童生徒を、「ぐちゃぐcじゃ星人」と呼ぶことにしています。


さて、この「ぐちゃぐちゃ星人」が文章を読むのを嫌う理由は、どうも書面上の全ての文字に集中が分散してしまうからのようです。


文字を電球に例えてみます。


文章を読むのにさほど苦労しない人にはは、次のように書面が見えています。


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読まない部分の電球を暗くして、読む部分だけの電球を明るくし、そこに意識を集中させるイメージです。


ところが、「ぐちゃぐちゃ星人」には、次のように書面が見えているようです。


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読まない部分のスイッチを切れません。書面上の全ての文字がピカピカ光っているので、意識を一か所に向けられません。目の焦点は合っているだけに、書面の全ての文字に意識が分散してしまいます。


したがって、視界から飛び込んでくる情報量が多いので、常に意識がそちこちに飛び、疲れやすいです。


ですので、「ぐちゃぐちゃ星人」が文章読解能力を向上させるには、努力する前に、まず工夫が必要になってきます。


「ぐちゃぐちゃ星人」は、視覚以外の味覚、嗅覚、触覚、聴覚などの感覚でも、上記のような全面的に電球が点いているような場合が多いです。


そのため、ケアレスミスが多いです。目立つのは、言っていることと書いていることがズレることです。よく「さんぶんのに」と口では言いながら、「2」→「/」→「3」の順番で書くところを目にします。


また、全面的に電球がピカピカ光っていますから、優先順位をつけることが下手なので、なかなかスケジュール管理ができず、計画を立てることが苦手です。マイナスの部分を見ないこともできないので、将来に対する不安感も強く、見えないことへの不安感も強いので、分解癖があります。



その一方で、意識が全面的にピカピカしていることに本人は疲れているので、無意識なままに思い込みで行動することで、不安を回避しようとします。ですが、その思い込みの計画が崩れると、パニックになることもあります。


こうした問題を克服するのに、「工夫」が無いまま「努力」を求められてしまっては、児童生徒は「自分はどうしてダメなんだろう」と悩んでしまいます。そうではなくて、まず児童生徒に自分の特性を知ってもらい、その上で一緒に対処を工夫することが大切だと思っています。


家庭教師として、その役割の一端を担う必要があると痛感しております。


社会で突出した成功を収めている人の中には、「ぐちゃぐちゃ星人」が少なくないです。「ぐちゃぐちゃ星人」は、同時に優れた感覚の持ち主でもあるからです。


社会的地位を築けば、「ぐちゃぐちゃ星人」のミスは、えくぼのように可愛いと見なされる傾向があります。


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