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文章を読むのが苦手な児童生徒さんの学習法

  • 執筆者の写真: 家庭教師のMIC
    家庭教師のMIC
  • 2020年5月29日
  • 読了時間: 3分

文章を読むことを非常に嫌う児童生徒さんたちが少なからずいます。特に、多動性障害の傾向がある児童生徒さんたちは神経が敏感なため、文章を読もうとすると様々な情報が一気に頭に入ってくるので、耐えがたいストレスを感じるようです。

ついつい、文章の読解力というのは、人間に生まれながらに備わっている能力であり、努力をすれば読解力は「絶対に」向上すると考えがちです。

しかし、生物としての「ヒト」が200万年前に誕生した時、文字というものはありませんでした。いわゆる健常者を前提とすれば、コミュニケーションツールとして長らく使われてきたのは「話す」ことと「聞く」ことでした。人類史を考えれば、文字は悠久の伝統を持つものではなく、絵画よりも歴史の浅い画期的な最新技術に過ぎません。

ところが現代社会での教育では、あたかも文字認識が人類に最初から備わった能力であるかのように、文字の存在を前提として言葉を学びます。つまり、「ヒト」の先天的能力ではない文字認識能力を前提として言葉を学んでいるわけです。文章読解に拒否反応を示す児童生徒さんが少なからず存在するのは、そのためです。そうした児童生徒さんは周りに文章読解に伴うストレスを理解してもらえないため、往々にして努力が足りないと叱られてしまい、さらにストレスを感じて文章読解に拒否反応を示してしまいます。

ただし、こうした児童生徒さんには「言葉」の認識能力がないのか、というとそうではありません。聞いて理解する能力は備わっています。つまり、障害は文字なわけです。

そうは言っても現代社会では文章を読解できなければ、社会生活を送ることが困難になるのは自明です。では、こうした児童生徒さんはどうやって文章を読解できるようになるために、文字認識能力を身に着ければよいのでしょうか。

ヒントは人類史にあります。人間に生来備わっているコミュニケーションツールは、「聞く」と「話す」です。ですから、先に「聞く」と「話す」ことを訓練したうえで、文字を学習することが大切になります。

すなわち、「文字」→「意味」→「音」の順番ではなく、「音」→「意味」→「文字」の順番で学習するということです。

現代社会はなかなか便利で、学校の国語の教科書に載っている題材は、大概youtubeにアップされています。ですので、そちらの動画を先に見てから文章を読んでみると、文章読解に抵抗のある児童生徒さんでも、文章読解に伴うストレスは相当に軽減されます。

ただし、そうした動画は作成者の主観的解釈が入っているので、その点には注意してください。


また成長に伴い、人は幼児期に持っていた繊細さを失う傾向にあります。「大人の味」というのは、要するに子供の頃の繊細な感覚を失って鈍感になったために、「まずい」という感覚が失われたものなのだそうです。


同様に、子供の頃の過剰な拒否反応は、成長することによって解決することもあるので、親御さんには長い目でお子さんを見守ってもらいたく思います。


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