小学生の疲労の原因
- 家庭教師のMIC
- 2021年4月9日
- 読了時間: 3分
更新日:2021年4月9日
私の受け持っている小学生が、昨年度から非常に疲労しています。全滅です。
戸惑っている保護者の方も多いです。
担当児童から話を聞いて総合すると、疲労の原因はやはりコロナ禍のようです。
経緯は次の通りです。
①昨年2月末~5月のコロナ休みで、友達との対面的な交流が無くなったため、オンラインゲームでコミュニケーションを図るようになる。
②学校が始まっても、学校の授業は既定の必須指導内容の消化に追われたことにより、イベントや体育の授業が削減される一方で、クラブ活動は行われないことが多かったため、学校で友達と遊ぶ時間がなかった。おまけに学習指導要領の改定により、学習量が大幅に増えたため、学校はひたすら静かに勉強する場所になった。
③学校で友達と交流できないため、オンラインゲームでの友達とのやり取りに没頭する。
④思いっきり体を動かしたり、友達と気兼ねなく遊んだりする機会がないためにストレスをためる一方で、ゲームに没頭するようになったために姿勢が固まり、精神的にも肉体的にも疲労する。
現在の学校では、誰もが「良い子」になっていることが求められます。新学年を迎えて、ほとんどの児童が「担任の先生が誰になるか」に不安を覚えていることに、その要求の強さが表れています。それだけに児童はストレスを内面に抱えて、それを家庭に帰ってきて発散しています。
保護者の方々にとってみれば、「他の子はなぜあんなに『良い子』にしているのに、ウチの子は…」と思われるかもしれません。しかし、私から見ると、全ての児童が学校での「良い子ストレス」を家庭で発散しているように思えます。
先日あるテレビ番組で、専門家の方がコロナ禍における児童の精神的不安が、全国的な問題であることを指摘していました。
私は昨年度は小学生に対する学習の要求は大幅に減らし、なるべく学習に関係するような楽しい話を増やす一方で、ストレッチや自分でできるマッサージの方法を教えて、ストレスを緩和するように心がけました(でも絶対に一人でストレッチやマッサージをやってくれないんだよなぁ…)。
保護者の方にお願いしたいのは、大人でも滅入ってしまうようなコロナ禍で、児童はさらに参っていることを忘れないようにしていただきたい、ということです。
ストレスを解消する機会がなければ、学習どころではなく、むしろ健康の心配をしなければならなくなります。そのことを念頭に置き、ストレスを発散する機会があれば、それをぜひ利用してください。
また、児童は「良い子」ではないダメな自分の姿でも認めてくれる大人が欲しいようです。ですので、私の授業で児童がダメな姿を見せていても、それは認めてあげて下さい。そうすることにより、児童の溜めているストレスのガス抜きができます。
「AIガー、仕事がナクナルゾー」という強迫観念が強い現代社会ですが、健康が無ければ仕事はできません。心に余裕が無ければ、児童の向学心も失われます。

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