家庭教師として心がけること
- 家庭教師のMIC
- 2022年6月24日
- 読了時間: 4分
コロナ禍によって、学習塾や家庭教師のオンライン授業が広まりました。また、同時に教育ユーチューバーが多く登場しました。
この教育ユーチューバーの中には、非常に優秀な方もおります。ですので、勉強の技術だけを学ぶなら、無料でユーチューブの教育コンテンツを見れば済みます(実際に私も参考にさせてもらっています)。
つまり、すでに学習に前向きになっており、毎日学習習慣を身に付けられている児童生徒には、塾に通わせたり、家庭教師を雇ったりする必要はありません。ユーチューブを通して、極めて優れた試験問題の解き方の技術を学ぶことができるからです。
ですので、これからの塾や家庭教師が必要とされるのは、学習に前向きになれない生徒をどのように学習に向かわせるよう指導するか、という対面でしかできない技術です。したがって、これまで以上に児童生徒の個々の様々な状況や必要性に応じた対応が、家庭教師には必要になっていくでしょう。
そこで、私は家庭教師として普段次のような心がけをしています。
①常に広くニュースに触れておく
児童生徒や保護者の皆さんに最新の教育状況についての情報を提供するためには、普段から広くニュースに触れておく必要があります。
また、学習の目的とは、単に良い成績をとることではなく、社会に出てから生きる手段を身に付けることです。ですので、児童生徒や保護者の皆さんに情報を提供したり、現在の社会状況や将来の見通しについて判断したりすることもまた必要となります。その際にも、しっかりとした根拠のある情報を、広く知って置く必要があります。
ですので、新聞、雑誌、テレビのニュースには欠かさず触れて、幅広い情報を得ることを心がけています。
②読書や映画鑑賞を多く行う
児童生徒に読書をしなさい、というだけで、自分が読書をしないのであれば、全く説得力がありません。ですので、まず自分が読書をする姿勢を見せ、児童生徒にも本を紹介できるようにしておきます。
また、児童生徒は好奇心が満たされると、学習に前向きな姿勢になることが多いです。そのための話題を提供する上では、読書や映画鑑賞を通して得られた知識というのは、他に代え難いものがあります。ですので、幅広く読書や映画鑑賞を行います。
さらに、障害や疾患など特殊な問題を持った生徒に接する上では、ある程度の専門的知識を踏まえておく必要があります。①の様々なニュースに触れておくことでも大切ですが、やはりそれ以上の専門的知識を得ようとすれば、読書をする必要があります。
また、児童生徒の障害などを題材にした映画は、映像でも問題の所在を見せてくれるので、大変貴重な情報源です。とりわけ発達障害に関しては、アメリカ、スペイン、イスラエル、北欧の映画がかなり取り上げてくれています(日本では少ないです)。
③先入観で判断せず、じっくり児童生徒と向き合って観察する
様々な情報を入手して置く一方で、児童生徒と向き合う際には先入観で判断しないように心がけます。
児童生徒が学習に前向きになれない時の原因には、様々なものが考えられます。児童生徒が学習に前向きにならないからといって、「だらしがない」「甘ったれている」という先入観で「やる気がない」「努力が足りない」と児童生徒を責めるだけなら、家庭教師は不要です。
そればかりか、例えば家庭教師がうつ病を患っている児童生徒にこのような態度をとってしまえば、生命の問題にまで関わります。そもそも児童生徒を前向きにさせるのが家庭教師の役割ですから、児童生徒を「やる気がない」と責めることは、家庭教師の自己否定です。
そうではなくて、児童生徒をしっかり観察し、なぜ学習に前向きになれないのかを考えて、学習に前向きになれるように模索します。様々な知識を備える努力をし、その上で一旦既知の知識から離れて、先入観無しに児童生徒を観察し、さらにしっかりと児童生徒の話を聞くようにします。
児童生徒が学習に前向きになれない原因は、学校での人間関係上の問題かもしれません。あるいは発達障害かもしれません。あるいは疲労が蓄積していたり、何らかの病気を患っているかもしれません。あるいは、もっと高度な授業内容を求めてのことかもしれません。
こういった児童生徒が学習に前向きになれない原因を、謙虚に児童生徒を観察し、しっかりとコミュニケーションをとることとで発見し、問題に一緒に対処していくように心がけます。
そうして学びの中に楽しみを見つけてもらい、学習に前向きになってもらうよう心がけます。

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