宮城県美術館『ヨーロッパの宝石箱 リヒテンシュタイン侯爵家の至宝展』
- 家庭教師のMIC
- 2020年7月25日
- 読了時間: 2分
現在、宮城県美術館で『ヨーロッパの宝石箱 リヒテンシュタイン侯爵家の至宝展』が開催されています。
「リヒテンシュタイン」は人口3万人強の小豆島と同じくらいの大きさの小国で、日本での「国」の常識から外れており、それだけでも興味深いです。
そんなリヒテンシュタイン侯国の侯爵家が所蔵する美術品が、現在宮城県美術館で公開されています。
展示品は、肖像画、宗教画、風景画、磁器に大きく分けられます。
こうした美術品は、学校の学習とは全く関係ないわけではありません。その展示品の数々はまさに世界の歴史の流れや地理的な特徴を反映しています。また美術品の作風もまた科学の進展の影響を受けます。
本展で特に興味深いのは、陶磁器です。中国の景徳鎮や日本の有田(伊万里焼)で作られた陶磁器が、ヨーロッパで金属の装飾を施されて新たな機能を付け加えられています。中国の清朝と日本の江戸時代の「鎖国」の時期に、ヨーロッパでは東アジア文化を取り入れることが流行の一つになっていたわけです。
教科書で習った事柄は、決して教科書の中だけで完結するものではありません。社会との相互作用によって教科≒科学は成り立っています。
何かと忙しい現代社会ですが、時にはぼーっとしながらこうした美術品を眺めてあれこれと思いを馳せることも、立派な復習です。想像は創造につながりますし、ぼーっとした時間が無ければ想像はできません。

コメント