大学への内部進学を謳う高校について
- 家庭教師のMIC
- 2023年12月4日
- 読了時間: 2分
高校進学を最終的に決定する段階に入って来ました。生徒や保護者の皆さんは、各々の成績や内申点を鑑みて、受験校を絞り込んでいることと思います。
それぞれの高校にはそれぞれの長所短所があり、生徒に合った高校を選べばよい、と思います。
ただ留意しておきたいのは、「内部進学で大学に行けるから」という謳い文句で生徒を集める私立高校についてです。
確かにこうした高校に進学すると、大学にエスカレーター式に進学できます。
でも、こうした高校が大学進学後の学生生活を保障してくれるわけではありません。
一般受験者に比べると、内部進学の生徒の成績は低い傾向にあります。そのため、内部進学の学生は大学の学業についていけず、留年を繰り返したり、時には退学に至ったりすることもあります。
特に理系のコースに進学した場合には、数学に加え化学や物理、生物などの教科が単位として必須になります。したがって、高校時代にこれらの教科が全くできなかったのであれば、大学でまたつまづく可能性が高くなります。

内部進学に競争原理が働き、一定の成績を取ることが要件になっていれば良いでしょう。しかし、こうした高校の多くは、とにかく生徒を集めることを目的に「大学に内部進学ができます」という文句を掲げているので、成績が低くても下駄をはかせて系列大学に生徒を送り出す傾向にあります。
ですから、大学進学後を考えた際に、こうした「系列大学に進学できるから」という理由でこうした高校に進学することはお薦めできません。
高校受験にしろ大学受験にしろ、進学が簡単にできることが「お得」に感じられても、進学後の困難を考えると、「お得」を選択することが本当に「お得」なのかはかなり疑問に感じます。
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