参照する作業ができない児童生徒
- 家庭教師のMIC
- 2022年10月31日
- 読了時間: 2分
ワークや問題集には、解答のヒントが書いてあります。
それは、そのヒントを参考にして問題を解いて欲しい、という意図があるからです。
ところが、その解答のヒントを参照にできない児童生徒が一定数います。
じっと解答欄だけを見て考えてしまうものですから、解答を書くことができず、反復練習をすることができません。
そのため、出題者が覚えて欲しい、と思っている単元をほとんど覚えられません。
当初、こうした生徒はネットの検索技術に慣れすぎていて、参照するという作業ができなくなってしまっているものだと思っていました。
でもこの考えは簡単に否定されます。
なぜなら、同じようにネットの検索に慣れ親しんでいる児童生徒でも、多数が参照することができるからです。
したがって、検索慣れが参照する能力を削いでいるとは考え難いです。
最近気づいたのは、自閉症傾向を持っている児童生徒たちが、参照するのを苦手にしているようだということです。
細かな1か所にこだわり、ワークや問題集を広く見ようとしません。
抽象的概念を不得意とするので、一般的命題と個別の問題との関連を、演繹法や帰納法で考えることができません。
こうした児童生徒には、とにかく参照することをクセ付ける訓練をするとともに、自身がそういう細かな1か所にこだわって前に進めない特徴を持っていることを認識してもらうことを心がけています。
ただ、この方法で果たして参照するという作業を学べるのかは未知数です。
ですから、どうして自閉症傾向を持つ児童生徒にこのような特徴が現れるのか、さらにどのように対処すればよいのかについて、機会があれば専門的見解をうかがってみたいものだと思っています。

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