児童生徒が学校で問題に遭遇した時に
- 家庭教師のMIC
- 2022年6月8日
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児童生徒が学校で何か大きな問題に遭遇した時には、学習をするどころではない精神状態になりますので、学習ははかどらなくなります。
そんな時に「やる気がない」「気合いを入れろ」などと言って無理に学習させようとしても、児童生徒は益々落ち込んでしまい、もっとやる気を無くしてしまいます。
とりわけ、発達障害傾向の強い児童生徒は、そのような問題に遭遇しやすいです。発達障害の問題は、発達障害それ自体よりも、発達障害をきっかけによって引き起こされる社会との関係での問題(必ずしも本人の責任とは限りません)と、それによる本人と本人に関わった他者への精神的な副次的ダメージの方が深刻です。その場合には精神疾患を患う懸念もあります。
では、そのような状況に遭遇した時に、家庭教師はどうすべきでしょうか。
私は、これまで何度か、児童生徒の特徴を認めた文書を保護者の方を介して学校側に届けています。その理由は、家庭教師という1対1の授業であるからこそ観察し、発見できる児童生徒の特徴があるからです。
それに対して、学校は集団指導の場ですので、どうしても個々の児童生徒の特徴の細部をじっくり観察することはできません。また保護者の方は、毎日接していて身近すぎる上に、比較対象になる児童生徒と接する機会が少ないため、むしろ児童生徒の特徴を当たり前に捉えすぎて、問題の所在を把握しづらくなります。
しかし、週一回程度接する家庭教師ならば、身近に接しながらも児童生徒を相対視できるので、当該児童生徒が大きな問題に遭遇した際に、責任の所在が当該児童生徒なのか、それとも別の児童生徒なのか、あるいは学校側なのか、を把握しやすいです。
往々にして発達障害の児童生徒はトラブルに遭遇すると、スケープゴートにされて責任を全て押し付けられてしまいます。しかし、そのような対応は、当該児童生徒だけでなく、問題に関わった他の児童生徒、さらには学校の組織の在り方にとって、良いものではありません。なぜなら、誰かをスケープゴートにするということは、他にある問題を隠蔽しているということであり、それが招くのは更なる大問題です。
ですから、児童生徒が学校で大きな問題に遭遇した際には、文書を認めることで、児童生徒本人、保護者の方、学校側、関係する児童生徒とその保護者の方、そして私が、問題の所在を考え、解決策を各々が考えて解決するために、私から一筆認めることもできます。
このように、児童生徒が安心して学習に向えるような環境を整える努力をすることも、家庭教師の役割だと思っています。

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