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中学校理科の知識で身近な物事とグローバルな問題を考えてみる。

  • 執筆者の写真: 家庭教師のMIC
    家庭教師のMIC
  • 2020年3月30日
  • 読了時間: 3分

更新日:2020年3月30日

新型コロナウイルスの問題ばかりが注目されていますが、忘れてならない問題に、地球温暖化があります。


今冬は異常なまでの暖冬でした。その証拠が、普段は4月末から咲き始める絹さやの花が、2月末から咲き始め、現在はご覧の通りになっています。

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そもそもは春先に移植する予定だったのが、あまりにも成長が早く、もはや手遅れです。花ばかりが咲いて、実はなりません。なぜなら、虫がいないからです。綿棒での受粉はできませんでした。


なぜ暖冬で花は咲くのに虫は出てこないのか、不思議に思っていました。ただ、ようやく思い当たってきました。


暖冬の原因は、太平洋の海水温の上昇です。ですので、昼間海から流れこむ空気が暖かいので、地表の温度は高くなります。その結果、植物は気温と地表の温度に反応し、早めに成長し、花を咲かせます。地上にいる動物も同じです。例年は4月に子育てを始めて野菜を食い荒らす雀が、1月から子育てを始めて、葉野菜を全滅させてくれました(覚えてろよ、コラッ)。 しかし日照時間はさほど変わらないので、地中まで暖まるわけではありません。昼間は異常なまでに暖かい(時には暑い)のに、夜間は冷えます。おそらく、地中までが暖まっていないので、夜間になると地表温度が急激に下がっているのではないでしょうか。 その結果、植物よりも地中深くにいる虫たちは、例年通りの行動をしているのではないかと思います。その結果、花は受粉せずに枯れていく結果になっているように思います。



もっとも植物は、気温に応じて成長するものと、日照時間に応じて成長するものとがあるので、一概には言えません。



このような、気温の変化と海水温や日照時間との関係や、気温や日照時間と生物の関係については、小中学校の理科の教科書で、相当部分説明されています。さらに、海水温が上昇するとどのようなことが起きるのかは、中学校の理科の教科書に書いているはずです。つまり、私が散々警告している温暖化の異常な進行とその結果は、中学校理科の教科書に書いてあります。 「勉強して役に立つの?」という質問が、往々にしてお子さんから投げかけられると思います。そうであれば、この写真を見せてあげて、「絹さやが暖冬で花が咲いても実がならないことから、これからどんなことに気を付けなければならないか」を、教科書や参考書を見て一緒に考えてみてはどうでしょうか。



そうすれば、学校の教科の学習は、世の中で何が起こっているかを理解する手段になり、ひいては生きていく手段になることが理解してもらえると思います。 相当に怖い結論に達するかもしれませんが。



3月中にイチゴの花が咲くのを初めて見ました。

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暖冬で花が早めに咲くことを喜ぶ人たちが多いですが、私にとっては恐怖でしかありません。おそらく農家の方はもっと怯えていると思います。


 
 
 

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