宮城県の高校受験生の冬休みの課題

いよいよ年の瀬が迫ってきました。宮城県では私立高校の受験まであと約1か月半、公立高校の受験まであと約2か月半です。

受験が迫ってくるにつれて、気をやきもきさせて、焦りに駆られている受験生や保護者の方々も多いと思います。ですが、焦りは思わぬミスにつながります。ですので、ここでは高校受験までの学習の大体の目途と、冬休みの課題を示してみたいと思います。

まず、12月の授業期間は、何よりもしっかりと学校の授業の予習をし、授業をしっかりと聞いて、復習をしてください。なぜなら、まだ授業での学習指導内容が消化されておらず、新たに学ぶ物事があるからです。

受験が迫ってきたからと言って、学校の授業を疎かにして受験対策を優先することは愚策です。授業とその予復習ほど有効な受験対策はないからです。

おおよそ、国語と英語は受験に必要な部分は12月で授業を消化します。数学は確率統計の部分を1月に残します。社会と理科の学習指導内容の消化には1月いっぱいかかります。その後は、学校の授業でも受験対策をします。ですから、今から学校の通常授業を疎かにして公立高校の過去問題集に取り組み続けることは、学習する上での無駄が多いです。

次に、冬休みの課題です。中学3年生ですと、多くの場合、学校から冬休みの宿題は出されません。ですので、何をすればよいのか不安になる方も多いと思います。

ですが、もし塾の冬期講習に通っているのであれば、そちらで手一杯になりますので、他のことはしないでください。

塾の冬期講習に通っていない場合には、午前2時間、夕方2時間、夜2時間の学習を目標に、次のことを課題にしてみて下さい。

第一に、私立高校の過去問題集に取り組むことです。

宮城県の私立高校は、ほぼ国数英の3教科の受験になります。そのうち数学の確率統計以外の部分の学校の授業は、ほとんどの場合全て終わっています。ですので、私立高校の過去問題集に取り組むことで、これまで学習した3年間の内容を復習することができます。

ただし気を付けたいのは、市販の過去問題集の解答には誤植が少なくない、ということです。また私立高校の問題には異様に難解で、自力で解くのが難しい問題も含まれています。そのような困難に遭遇した場合にはどうしたらよいでしょうか。

その時には、インターネットでの解説やYou Tubeを有効活用しましょう。該当する問題を検索してみると、多くの解説がネット上で見つかります。その中には優秀な解説がありますので、それを参考にしてみて下さい。

第二に、理科と社会のワークを、1年生から3年生の分まで復習することです。

とは言っても、全てをもう一度復習するには、とてつもない労力を要します。ですので、理科のワークは各章のまとめ問題を復習した上で、理解できていなかった分野だけを全体的に再度やってみます。社会のワークは最後の部分に、各学年ごと用語チェックの問題があるので、それを復習した上で、理解できてなかった部分だけをその章に戻って全て再度やってみると良いでしょう。

第三に、クリスマスと年末年始は休むことです。

たまに、受験生にはクリスマスも年末年始もない、という教育指導者がいます。しかし、クリスマスも年末年始もなく学習するというのは、過労死マインドの植え付けですし、その程度休んで合格する見込みが無くなると思っているのであれば、志望校を再考した方が良いでしょう。

人生まだまだ続きます。疲れたら休むことも必要ですし、楽しみが全く無い人生には意味が感じられないでしょう。また、人生には突発的な事故や挫折が必ずつきまとうものです。受験であっても、ある程度の余裕を持ちながら取り組むことが大切です。さらに、冠婚葬祭など、勉強や仕事よりも大切なこともあります。

ですので、クリスマスイブには美味しいものを食べてください。年末には大掃除を必ずしてください。年始にも、おせちや雑煮など、1年に1回しか食べられない美味しいものを食べてください。

学習をする上では、リフレッシュすることも大切です。気分がすっきりしないと、学習にも乗り気に慣れません。学習に乗り気になれないと、学習効率も上がりません。

また、最近多いのが高校受験疲れです。高校受験で消耗しきって、高校に入ってから学習に前向きになれなかったり、場合によっては中退してしまう人が少なくないです。

あくまでも、高校受験は人生の中で若いうちの1つの過程に過ぎません。高校を受験するのは、更に学習を深めるためです。高校受験でエネルギーを使い果たすことだけはしないで下さい。